雷哉が追いかけてるのが腹立たしかった。

僕も追いかけたい。

そんな衝動が僕を襲った。

確かに今は僕は雷哉と美嘉さんが一緒にいるのがほっとけない。

でも今行っても余計に美嘉さんを悲しませるに違いない。

下手したら雷哉のとこに行くって言われてしまう。

僕は家に電話した。

《もしもーし♪》

電話に出たのは遥だった。

「遥?湊は?」

湊(ミナト)と言うのは僕のいわゆるお世話係だった。

《あー湊くんさっき買い物行った!用事?》

「んーまぁ家に戻ってき次第湊に電話させて下さい。」

そういい僕は電話を切る。

湊は小さい頃から僕の身の回りの世話をしてくれた。

僕の秘密も知っている。

誰にも言えない秘密を。