隙間から漏れる光で目を覚まし、重たい瞼をようやく持ち上げる。


朝がやってきた。



隣には愛しい人の寝顔。


ただ、今日はいつもより距離が近い。




急に複雑な感情たちがこみあげてくる。


素肌の体温を感じる嬉しさ、
昨日気づいた愛しさ、
今日からの戸惑い、
罪を犯した後ろめたさ……



あたしは自分の気持ちに気づいてしまったんだ。


だけど、コウさんには家庭があるのだ。

コウさんにとっては気の迷いだったのだろう。


あたしは『娘』なのだから……





ひとつ確実な事は、快との終幕だ。