「もう!遅いよ元樹!」


「ごめんごめん!」



落ち葉のじゅうたんが敷かれた公園を歩く。


この絨毯が雪に代わっても、

桜の花びらが舞っても、

セミの声が鳴り響いても、



変わらない二人でいられますように。



高く遠く澄み渡った秋の空に願った。





私はそっと彼の手をにぎる。


照れた彼の横顔を静かに眺めた。