この青空を君へ。

すごく、元樹に会いたかった。
でもなんでだろう。

そんなのケイの代わりみたいだ。


私はパレットを洗うこともせずに部屋を飛び出した。




公園に着いて、あたりを見渡す。

いるはずなんてないのに。


私には何もわからない。わからなくなってしまった。



ケイの代わりに元樹を求めてるだけなのか、それとは別の気持ちなのか。
寂しいだけなのか。


気づけば私は泣いていた。

暖かい涙がほほを伝っていくのを感じているのに、ここで泣くのは2度目だな、なんて冷静な自分もいて・・・
泣けたから冷静になってるのかもしれないけど。


風が涙を乾かしてくれるのを待って私はゆっくりと立ち上がった。


「千春?」

その時、後ろから声をかけられて私は慌てて声がした方を振り返った。