T氏の哀愁【学園珍国物語・番外】

「相変わらずやな〜」



「お前もだ」


神田に言われ、肩をすくめると、隣りですでに呆れ顔になっている夏奈子を見た。



「スマンなぁ、山田さん」



「大丈夫。もう慣れてる」



彼は笑った。



こういう所が、良いのだ。



彼女らしく、彼女にしかない美点。



「ちなみに、倫理の課題はほんまや。早いとこやっといた方がええで」



「……明日までだっけ?」



それに、容赦なく頷く。