T氏の哀愁【学園珍国物語・番外】

「何や?」



「………アイツの事だ」



神田は目線だけを、彼女が走り去った方向へ向けた。



山田夏奈子。



あの特殊なクラスに来て、その特殊を受け入れ、彼らに変化をもたらした存在。



一人一人を、受け入れてけれた存在。



…彼らが彼女に惹かれるのは、ごく自然のことだった。