致命的フェティシズム【BL】

 
「……先生」


 抱き締め合ったまま、俺の耳元で白木が呟く。


「俺、先生になら抱かれてもいいよ」

「いや……それは、流石に……」

「俺の脚に、ナニか当たってるけど」

「……そりゃあ、まぁ……なんだ、男の性というか……。とにかく、ここじゃ駄目だ」

「ここじゃなければ良いんだ?」


 揚げ足を取るような言葉の返しに、俺は項垂れる。


「先生って聖人か何か?」

「少なくとも、お前よりはオトナだ」


 多分、こいつには何を言っても無駄だろう。

 それに、俺はこいつの、真っ直ぐに俺を見詰める、上目遣いの視線に、逆らうことが出来ない。

 身体を、心ごと鷲掴みにされるような気分だ。


「……先生?」

「家まで送ってやるから、今日は帰るんだ」

「何ソレ。つまんねーの」


 つまる、つまらない、の問題じゃない。

 このままじゃ、俺の精神が保たない。

 どうにかして、諦めて……。

 そういえば……!