致命的フェティシズム【BL】

 
「先生、もっと、キスしようよ……」


 首に絡められた白木の腕に引かれるまま、半ば崩れるように床に膝を突く。

 俺に体重を預けてくる白木を抱き締めて、赤い唇に触れる。

 触れてしまえば、離れることなんて出来なくて。

 このままずっと、放したくない、とか、思ってしまう。


「……ん」


 角度を変えて、何度も、何度も、白木の唇を味わう。

 時折零れる白木の吐息が愛しくて。

 もっと、もっと、と強請るように動く唇に応えて、熱い口内に舌を差し入れてやった。

 緩く動く舌を絡め取って、吐息ごと奪うように。

 音を立てて唇を離せば、濡れた瞳で不満そうに追い掛けてきた。

 唾液で濡れて光る赤い唇が、酷く扇情的で。

 こんなにもあっさりと、白木に欲情してしまう自分が信じられなかったが、触れてしまった今は、離れることが難しい。

 なけなしの理性は吹き飛んで、身体が求めるままに、キスを送る。


 伏せた長い睫毛も。

 その奥の瞳も。

 赤い唇も。


 ヤバイくらい愛しくて、可愛くて。

 キスを交わしながら絡む視線は、その可愛さに反して酷く攻撃的で。


 俺はその瞳に──堕とされる。