「と、とにかく、そういうことだ! 俺にはまだ仕事があるんだ。お前は帰れ!」
「そんなの、納得できない!!」
大人げなくこの場から逃げようとする俺の前に立ち塞がって、白木がじりじりと詰め寄ってくる。
「なんで、逃げるの?」
白木から遠離ろうと後ろに下がれば、数歩も行かずに壁に背中がぶつかる。
狭い準備室に、逃げ場なんて無い。
「これは、逃げている訳ではなくてだな……」
上目遣いの視線から逃げるように、俺は顔を背ける。
「先生、俺のこと嫌いなの? そんな訳ないよね。俺はどピンクグマと一緒なんでしょ? だったら好きだよね?」
「じ、自分に都合良く解釈するんじゃない!」
「だったらさ、俺の目を見て、俺のこと嫌いだ、って言って、突き放してよ」
ネクタイを掴まれ、ぐい、と引かれる。
無理矢理な体勢で白木と見つめ合うこの状況。
……これは、マズい。


