「わ、分かった。答えるから、俺を見るな」
「は? 何ソレ」
「いいから、こっちを見るんじゃない!」
思わず荒げた声に、白木はふて腐れながら横を向く。
白木に見詰められていると、妙な気分になってくる。
それどころじゃない。
今こうして白木の横顔を見ていることさえ、危険な感じがする。
横を向いたことで顕わになる顎のラインとか、頬骨の曲線とか。
ダメだ、ダメだ。
白木を、見ちゃいけない。
汗ばんだ額を軽く拭って、俺は深く息を吐き出す。
多分、納得する答えを俺が出すまで、白木は引かないだろう。
あの瞳に見詰められて間違いを起こしてしまう前に、俺に余裕がある内に白木をどうにかして帰そう。


