「じゃぁ、やっぱり、正義の味方なんでしょ?だったら、父を殺してよ。」


 美百合は龍一の言葉など聞き流して、さらに願いをぶつけた。


「だから、俺は殺し屋じゃない。まぁやってることは同じだけど…」


 そう言って苦笑し、続けた。


「政府の指令でしか動かない。」


「私を助ける為に、人殺したじゃない!!」


 美百合は全く引こうとしない。


「あれは…後々面倒なことになる。もう今から憂鬱だ。」


 龍一が溜め息交じりに言った。


「私の為だったら何でもするって言ったじゃない。」


 また美百合がプリプリ怒り出した。