引っ込み思案な恋心。-1st









「…てかさー、『映美佳』ってカッコイイ名前だよね〜。私も『映美佳』って呼んでいい?」





あかねちゃんがそう言うと、映美佳は嬉しそうに頷いた。





「もちろん!じゃあ私も『あかねちゃん』って呼ぶね?」



「呼んで呼んで♪でもさー、私と映美佳の繋がりって、柚の友達繋がりだよねー。なんか、入学した時から比べると信じられないな〜」



「えー?そう?」





私がそうあかねちゃんに返すと、あかねちゃんだけでなく映美佳も深く頷いた。





「そうだよ!柚はクラスの女子からあぶれてたんだから」



「映美佳、そんなハッキリ言わないでよー」



「まさか、柚繋がりの友達ができるとはねぇ」






でも確かに、私がきっかけで友達になる人達がいるなんて。





私自身、ちょっと変な感じではあるんだよね……。







するといきなりあかねちゃんが私の肩をたたいてきた。





「今日さーぁ、柚眠たかった?」




「え?なんで?」




「いやさー、午後の授業、ボーッとしてたよね?柚は前の方の席で、私後ろの方じゃん?結構バッチリ柚のこと見えるんだけど、いつもは真面目に黒板写してる柚が、シャーペン持ったまま窓の外見てたから、何かおかしいなーって思って」