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昼休みが終わり、掃除の時間になった。
私は教室掃除。
他に教室掃除は………
「ちょっと瀬川!!サボってないで掃除してよっ!!」
「多田、黙っといて。おーい、マサ!投げろ―」
何をやっているのかと騒がしい方をチラリと見ると、瀬川くんがほうきを反対に持って、それをバットとして使っているようだった。
そして、倉本くんがゴミになったプリントを丸めたボールを投げて、野球をしていた。
それを注意しているのは、ぞうきんを持ったあゆ。
いつもの光景に見えるんだけど、私はいつもに増してドキドキしていた。
瀬川くんの、あんな真剣な走りを見てしまったから。
何でだろう、ドキドキがおさまらない。

