引っ込み思案な恋心。-1st






「あの……」





私が口を開けようとすると、3人は「ん?」と私の話を聞くような態勢に入った。





周りの男子達も「どうした?」という感じで私の方を見ている。





私……、間違っているのかな?





『部外者には関係ない』って言われるのかな?





反応が、怖い。





けど……、言わなかったら、絶対後悔する。







たくさんの視線に、下を向きそうになる。





だけど…





私は両手に拳を作って、それにぐっと力を入れた。










「馬場さんは、多田さんと細井さんの悪口なんて言ってないよ」





いつもは小声しか出ないのに、自分でもびっくりするぐらいの大声が出てきた。





けど、私はそれに臆することなく、3人の顔を見つめ続けた。








「………え?意味分かんないんだけど?」



「てかさ、それ、今の会話と全然関係ないよね?」





しばらく無言が続いて、多田さんと細井さんがその沈黙を割った。





二人の視線が冷たく感じる。





やっぱり……



私から言ったんじゃダメだったのかな?





私は二人の視線に怖さを感じて、目をそらしてしまった。





「なんで杉田さんがそんなこと知ってるわけ?」





多田さんの言葉も冷たく感じる……。





どうしよう……。