「あ?馬場のこと?あんな奴放っとけって」
「いや…そうじゃなくて」
「え?」
瀬川くんに真実を教えるべき?
でも男子が女子の問題に口出しするべきじゃないのは何となく分かるし…。
けど、馬場さんはせっかく反省して私に謝ってくれたのに……。
「あの……」
せめて、馬場さんが謝ってくれたことだけでも言おう。
そう思って口を開いた途端……
「はい、おはよう。ホームルーム始めっぞー。席に座れー」
ガラガラと教室の扉が開いて、宇野先生がジャージで現れた。
それを見たクラスの生徒たちは、バタバタと自分の席に移動する。
「あ、うのっち来やがった」
瀬川くんも宇野先生に聞こえないようにそう言って、前を向いた。
瀬川くんに言うタイミングを失った私は、ただため息をつくしかなかった。
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