引っ込み思案な恋心。-1st






『付き合う』…なんて言葉。





現実味が無さ過ぎて、頭がフワフワしそう。






「よっしゃー!よろしくな、杉田」



「うん…、痛っ」





瀬川くんが急に私の両手を勢いよく掴んできたけど、その力が強くて驚いてしまった。





「あっ!ごめん。俺、浮かれ過ぎだな。やっべぇ」





瀬川くんの手の力が、急に弱くなった。





瀬川くんの手の温かさを感じる。






「本当に、私なんかでいいの…?」



「『私なんか』とか言うなよ!俺、杉田の女らしくて実は強いとことか、スゲーカッコイイと思ってるのに」



「え?」





瀬川くん、そんな風に私のことを…?





「だから、自信持てよ!俺が好きになった女なんだから」



「う、うん……」





そんなこと言ってもらえるなんて。



嬉し過ぎるんだけど……。






「俺、勇気出して告って良かったー」



「瀬川くん緊張してたの…?」



「当たり前だろ!好きなヤツに告んのに、緊張しない奴なんかいねえだろ」






いつも、瀬川くんのみんなを引っ張る姿がすごいと思って見ていた。





私には絶対できないことだから。





そんな風に行動する瀬川くんは、きっと緊張するなんてこと、ないのかと思ってたけど……





私相手に、そんなに緊張してたんだ。





信じられない…。







「…ほら、帰るぞ!!」





瀬川くんは、片方の手を離した。





けど、もう片方の手は私の手と繋がれたまま。





その手が引っ張られた。





歩き出しても、ずっとずっと繋がれたまま。





でも、とても温かい。







優しく握られたその手を見ながら、私は少しずつ大きくなっていく瀬川くんへの『好き』という想いを実感していた。









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