『付き合う』…なんて言葉。
現実味が無さ過ぎて、頭がフワフワしそう。
「よっしゃー!よろしくな、杉田」
「うん…、痛っ」
瀬川くんが急に私の両手を勢いよく掴んできたけど、その力が強くて驚いてしまった。
「あっ!ごめん。俺、浮かれ過ぎだな。やっべぇ」
瀬川くんの手の力が、急に弱くなった。
瀬川くんの手の温かさを感じる。
「本当に、私なんかでいいの…?」
「『私なんか』とか言うなよ!俺、杉田の女らしくて実は強いとことか、スゲーカッコイイと思ってるのに」
「え?」
瀬川くん、そんな風に私のことを…?
「だから、自信持てよ!俺が好きになった女なんだから」
「う、うん……」
そんなこと言ってもらえるなんて。
嬉し過ぎるんだけど……。
「俺、勇気出して告って良かったー」
「瀬川くん緊張してたの…?」
「当たり前だろ!好きなヤツに告んのに、緊張しない奴なんかいねえだろ」
いつも、瀬川くんのみんなを引っ張る姿がすごいと思って見ていた。
私には絶対できないことだから。
そんな風に行動する瀬川くんは、きっと緊張するなんてこと、ないのかと思ってたけど……
私相手に、そんなに緊張してたんだ。
信じられない…。
「…ほら、帰るぞ!!」
瀬川くんは、片方の手を離した。
けど、もう片方の手は私の手と繋がれたまま。
その手が引っ張られた。
歩き出しても、ずっとずっと繋がれたまま。
でも、とても温かい。
優しく握られたその手を見ながら、私は少しずつ大きくなっていく瀬川くんへの『好き』という想いを実感していた。
――
―――――

