引っ込み思案な恋心。-1st









「しっかしさみぃな〜。こんな中歩いて帰るなんて、ホント大変だよな」





あれから一旦家に戻ってジャンパーを羽織ってきた瀬川くんは、ポケットに手を入れながら歩き始めた。





「慣れれば大丈夫だよ」



「マジで?俺寒いから、いつも朝は猛ダッシュなんだけど」



「え?遅れそうだからじゃなくて?」



「………だいぶ俺のことが分かってきたようだな、杉田」





少し笑った瀬川くんの横顔を見て、張り詰めていた緊張が少しだけ緩んだ気がした。








「…ごめんな。いきなり告ったりなんかして。戸惑うよな、そりゃ」



「ううん。あの…、すごく嬉しかった」



「え?」



「私、初めは友達すらいなかったから。なのに、こんな私のことを好きになってくれて、初めて告白してくれた人が……」





私は瀬川くんの横顔を、真っ直ぐに見つめた。





すると、私の視線に気付いた瀬川くんも私の方を見つめてきた。





「初めて告白してくれた人が、私の好きな人だった。こんな嬉しいことってないと思う」



「え?じゃあもしかして……」



「うん。瀬川くんのことが好き……」






やっと本人に伝わった、私の気持ち。





冬なのに、身体が火照るほど熱い。





ドキドキが、止まってくれない。






「…ホントに?マジで?杉田も俺のことを………やったぁ!!」



「せ、瀬川くん…?」





瀬川くんは歩道のど真ん中で、大きく両手を上げて喜びを全面に表した。





けど、近くの人達がジロジロこっちを見てるのが気になるんだけど……。





「すっげぇ嬉しい……。俺、生きてて良かった…」



「瀬川くん、大げさだよ」



「なあ、じゃあ俺達って付き合うってことだよな!?」



「えっ、う、うん……」