「細井ー、用ってなんだよ………、あれ?…杉田?」
「あ…うん。ごめん、急に……」
「いや、いいんだけどさ、細井いなかった?」
「うん、さっきまで…」
瀬川くんの黒い長Tシャツが、またカッコよく見えてしまった。
勉強会で私服は何回か見てるけど、やっぱり制服で会う回数が断然多いから、ちょっと照れくさい感じがする。
「なんなんだよ、アイツ…。軽くピンポンダッシュだぞ」
「あっ、ななっぺを怒らないであげて。私を連れてきてくれただけだから…」
「えっ!?」
「あの……、返事を伝えに来たの」
私がそこまで言うと、瀬川くんは更にドアを開けてきた。
「…帰る途中だったんだろ?送るよ。歩きながら話そうぜ」
緊張が最高潮になりそう。
こうやって、瀬川くんが隣を歩いてくれるのは2回目だった。
1回目は、瀬川くんが告白してきてくれて、
2回目は、私がその返事を伝える番……。

