「さてと。うちらも帰るか」
「なんか、瀬川に言われるまで年の瀬なの、忘れてたぁ〜」
「はははっ!あかねちゃんらしー」
あかねちゃんと映美佳が話しながら歩き出した。
私もゆっくり歩き始めて、さっき瀬川くんから手渡されたバッグをぎゅっと握り締めた。
バッグ持ってくれるなんて、すごくさり気ない優しさだと思った。
暗いから、危ないからって私を送ってくれたり……
何でこんな人に、すぐに返事できないんだろう…?
「柚?帰るよ?」
「映美佳……」
「どうした?まだ具合悪い?」
「ううん。あの……」
私は、少し前を歩いていた映美佳とあかねちゃんに早足で歩み寄った。
「あのね、さっき…、瀬川くんに『好き』って言われた…」
「へぇ〜〜……って、えーーっ!?」
映美佳もあかねちゃんも、目を見開いて驚いてる…。
暗がりのはずなのに、そこだけは何故かハッキリ見えた。

