引っ込み思案な恋心。-1st






「さてと。うちらも帰るか」



「なんか、瀬川に言われるまで年の瀬なの、忘れてたぁ〜」



「はははっ!あかねちゃんらしー」





あかねちゃんと映美佳が話しながら歩き出した。





私もゆっくり歩き始めて、さっき瀬川くんから手渡されたバッグをぎゅっと握り締めた。





バッグ持ってくれるなんて、すごくさり気ない優しさだと思った。





暗いから、危ないからって私を送ってくれたり……





何でこんな人に、すぐに返事できないんだろう…?






「柚?帰るよ?」



「映美佳……」



「どうした?まだ具合悪い?」



「ううん。あの……」





私は、少し前を歩いていた映美佳とあかねちゃんに早足で歩み寄った。








「あのね、さっき…、瀬川くんに『好き』って言われた…」



「へぇ〜〜……って、えーーっ!?」






映美佳もあかねちゃんも、目を見開いて驚いてる…。





暗がりのはずなのに、そこだけは何故かハッキリ見えた。