引っ込み思案な恋心。-1st






「柚、いい友達が同じクラスにいっぱいいるじゃん。私、4月に柚に友達ができないって聞いて心配してたんだけど、ホント良かった。私も肩の荷が少し軽くなりそうだわ」



「映美佳、ホントに私の親みたい!」



「そうよー。ウザいくらいに心配してるんだから!」





私と映美佳が笑い合っていると、瀬川くんの安心したような声が聞こえた。





「杉田、いい友達がいるんだな。これなら俺ついて行かなくても良さそうだな」



「せ、瀬川くん…?」



「寒いし暗いから、気ぃ付けて帰れよ」






あ……



そうだ。





瀬川くんに告白されたばっかりだったのに。





結局何の返事もしないままになってしまった。






「女子が3人もいれば大丈夫だよな。あっ、馬場は半分男子か!?」



「あんた一言多いっつーの!!」



「まっ、多田よりはマシか」



「それもあゆにチクるよー!!」





あかねちゃんは瀬川くんをはたくような動きをしていたけど、瀬川くんは笑いながらそれをかわしていた。





「じゃーな、杉田!また来年な!」



「瀬川くん…。よいお年を」



「おう、学校でなー」






瀬川くんは私に、持っていたバッグを戻してきて、手を振りながら後ろを向き、自分の家の方向へと歩き出した。





暗かったから見えているのかよく分からなかったけど、私達3人は瀬川くんが角を曲がるまで手を振り続けた。