なんか、ドキドキする。





こんな風に瀬川くんと近付いて話すの、かなり久しいと思うから。






「ここの問題。教科書探しても分かんなかったんだけど」



「あ…うん。応用問題だから、公式2つ使わないと解けないと思う……」



「えっ、どことどこ???」






ドキッ!!






ヤバイ…。





瀬川くんの手が少しだけど触れてきて、私の緊張は最高潮になってしまった。





「ええっと……教科書で言うと……」





何ページと何ページに書いてあったっけ…?





ああ、また教科書をめくる手が震えそう。





緊張が、止まらない。





このドキドキ、本当に瀬川くんに聞こえてないよね?





こんな近くにいたら、聞こえててもおかしくないよ…。





「あっ」





ここだ。




このページに確か、一つ目の公式が……。





何か、緊張し過ぎて気が遠くなりそう。








……あれ?





なんか、本当に意識が…………









――
―――――