「友達だからこそ、敢えてってことで。拓よりさ、俺とか、俺とか、俺とか……いるじゃねーか」



「うわぁ……最悪」



「…つーか、倉本、ななっぺと付き合いたかったんだぁー……」





倉本くんの言葉にあゆとあかねちゃんが嫌悪感を感じる中、ななっぺは笑顔で倉本くんの方を見た。





「…ななっぺ?」





私がななっぺに声をかけると、ななっぺは倉本くんの方を向いたまま、ゆっくり頷いた。






「もし世界に倉本しかいなくなっても、私ぜーーーったい倉本のことなんて選ばないと思う♪」






ななっぺ……!



ぎ…っ、逆に笑顔が怖いんだけどーー!!








「いいから勉強進めようぜー。冬休みは短いからな、余裕ぶっこけないよなー」





瀬川くんがそう言って、顔を私の方に向けてきた。





そして、私に手招きを始めた。





「…え?私?」



「ああ、杉田、ちょっと来てくんない?分かんない問題あるんだけど…」



「あ、うん」