もうすっかり暗くなった教室をななっぺと一緒に出て、枯葉すらもなくなった木々が並んだ道を通り抜け、校門のところでななっぺと笑顔で手を振って別れた。






…ななっぺの、本当の気持ちが聞けて良かった。





私も、瀬川くんが好きだとななっぺに直接伝えることができた。





ななっぺの葛藤が、嫌になりそうなくらいリアルに伝わってきた。





こんなこと、私本人に言えないと思う。





けど、全部吐き出してくれた。






確かに私達は、互いに避け合っていた時期があるのかもしれない。





だけど、正直な気持ちを伝え合うってとても大事なことなんだね。





ちゃんと話し合えば、わだかまりも簡単に溶けていく。








陽もすっかり暮れて、北風が吹き抜ける通学路。





いつもだったら寒くてつい早足になってしまうけど、やっとななっぺと分かりあえた嬉しさに浸っていたくて、私は薄暗い道をゆっくりと踏みしめながら歩いた。











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