私は無言で瀬川くんの腕を引っ張って、私と同じように教室の前でしゃがみこませた。
そして私は人差し指を立てて、それを口の前に持って行った。
「え?俺、忘れ物したから教室入りたかったんだけど。…ま、杉田がそう言うなら……」
瀬川くんは小声でそんなことを言っていたけど、最終的には私と同じように黙り込んでくれた。
「そっかあ〜。別に瀬川のことは気にもなってないってことだね?」
あかねちゃんとななっぺの会話は、まだ続いている。
あかねちゃんが一言そう言った時、急にガタッと椅子が動くような音がした。
「ちょっと待って!私……、ホントは、瀬川のことが好きだから!!」
……え?
ななっぺ、瀬川くんのことを好きって言った…?
一瞬脳内がフリーズした。
けど、私の隣で同じくかがみこんでいた人が言葉を発したのにハッとした。
「細井が……、俺のことを……?」
あっ、そうだった!!
瀬川くん本人に、ななっぺの気持ちが伝わっちゃった!!
……ど、どうしよう…?

