引っ込み思案な恋心。-1st






148人中、9位。






そう、私は小学校の時から頭だけはまずまず良かった。





それ以外の体育とかは全然ダメだったけど。







自分の順位だけを確認して成績表を閉じ、そのまま机の中にしまおうとしたら、変な視線を感じた。






「杉田って、頭いいの…?」





その視線の主は、瀬川くんだった。





「え?」





その発言、もしかして……成績表見られた!?







でも、「うん」って言ったら自慢してるみたいだし、その問いにどう返せばいいの!?






私は返答に困って、下を向いた。





「マジかよ!?なあ、今度勉強教えてくれない?」





『何も返答がない=肯定』と悟った瀬川くんは、私に嬉しそうな声で話しかけてきた。





何でこの人……、こんな私に話しかけてくるんだろう?





他に瀬川くんが普通に話す女子と比べると、私なんてつまんないハズなのに。