引っ込み思案な恋心。-1st






別にあかねちゃんに問い掛けるつもりで言ったわけではなかった。





けど、ため息交じりにつぶやいた言葉に、あかねちゃんはバッチリ反応してきた。





「私は約束した通り、誰にも話してないよ?まーあゆも先輩に振られたり色々あったからね〜。この前話聞いたら、まだ吹っ切れてなさそうだった」



「え?そうなの?でも、そんな態度、全然見せないよね?」



「そこがあゆのスゴイところだね〜。だいたいさー、うちら、あゆが笠原先輩のことを好きだってことすら知らなかったじゃん?」



「うん…」






あゆをまじえても、3人の会話は楽しそうに続いているようだった。





最近瀬川くんとはめっきり話していない私から見れば、うらやましくて仕方なかった。





「…話したくてしょーがないって感じに見える。話しに行けばいーのに。友達なんだから」



「う〜ん、そうなんだけど…」



「ま、柚だから仕方ないかぁ〜。柚の決心した時でいーんじゃない?マイペースマイペース♪」



「ありがと…」



「私ももう一回ななっぺにアタックするから。お互い頑張ろー」



「うん」






あかねちゃんが席を立ち、私に手を振って自分の席に戻り始めた時、次の授業の始まりを告げるチャイムが大きく鳴り響いた。