「そっかそっか〜。だってさぁ、最近柚、ななっぺに対して妙によそよそしかったし。どした?ななっぺに不満とかある?誰にも言わないから言ってみなよ」
「え……っと……」
私は残っていたゼリーを一気に吸い上げた。
…いつになく緊張する。
だって、私の瀬川くんに対する気持ちは、うちのクラスでは知ってる人がいないから。
あかねちゃんなら信用できる。
そう思うけど、口が重たくて開かない。
「ななっぺもさぁ〜、結構ミステリアスだよねー」
「えっ!?」
どうしようか悩んでいたら、あかねちゃんの方が口を開いた。
「だって、あんなかわいくて数多くの男子から告られてるのにさ〜、誰にもなびかないんだよ?この前、2年のカッコイイ先輩からも告られたらしーけど、断ったらしーし」
「そうなの?」
「うちらの前では『好きな人いません』的態度取ってるけどさぁ、あれは間違いなく本命がいるよね〜?柚もそう思わない?」
「う、うん……」
…というか、その真実が聞きたかったんだけど。
どう切り出せばいいんだろう…?
「…とかさ。私もななっぺに対しては気になる所があるし、ななっぺも、たぶんあゆも、それぞれ言いたいけど言い出せない想いとかあると思うんだよねぇ。だから、おあいこだよ。むしろ、言ったモン勝ち!?…みたいな」
ああ…
そっか、私に言い出せない想いがあるように、みんなにもそういうのがあるかもしれないってことか。
あかねちゃんの言葉に、私の気持ちが少し楽になったような気がした。
「…私、その、ななっぺの本命の人のことが知りたい」
「えっ!?」
「もしかしたら、私の好きな人と同じ人かもしれないから…」

