引っ込み思案な恋心。-1st






いつも思うけど、瀬川くんの走っている姿は、ずっとずっと見ていたい。






トラックの半分を過ぎても、瀬川くんの独走は変わらず。





しかも、他の4人との距離がまだ広まっているように見える。






…この人が、私の好きな人………。





声に出して言えるわけなんてないんだけど、思わず誇りにしたくなるくらいカッコイイ。






ドキドキしている胸を押さえながらその走りに見入っていたら、瀬川くんはゴールテープを一番に切った。





時間にして数十秒という、短い間。





なのに、もうこんなにドキドキが止まらない。







「瀬川、1番だね!やった〜」





ななっぺが隣で嬉しそうにはしゃいでいた。





けど私は、熱くなった胸の鼓動を抑えるのに必死で、その後の男子の走りを見ることすら忘れていた。