バッと振り向くとそこに映っていたのは二人の生徒、1人は濃い桃色の長い髪を二つに括った女の子、そしてその手を掴んでいるのは漆黒の長い髪に女の事同じ程の身長で、色白の少年だった。

「………。」

「……!?…!!」

自分たちが今いる場所から遠くて、二人が何を話しているかまでは聞こえない、だがお世辞にもデートとは言えないようだ。
抵抗する女の子は必死に逃げようとするが男の方は腕を掴んだまま動こうとはしなかった。

「あれ……!?」

助けに行こうとカミヤが走り出した瞬間、その手もまたラックによって掴まれる。

「やめろ……。」

「どういうことだ!?」

「あの黒髪の方…『レビィ・C・チェシャキャット』さっき言った悪用する奴だ…特待生のね。」