「カミヤ…あんたのその初期プレート、噂は明日すぐに広まる。」

「どういうことだ?」

「目立ちすぎるんだ、入学式から1カ月以上過ぎた今、新入生相手に派閥への取り込みを終わらせた特待生と幹部生の殆どが暇を持て余してる。
先生共もそれは同じ。」

「先生も…だと?」

ここでカミヤの表情は更に険しくなった。

「あぁ…寧ろ悪い噂が絶えないのは先生や研究者の方が多いくらいだ。
手軽に実験体を増やせるんだからな。」

拳に力が込められる、怒りを抑える為、だが周りに気づかれないように必死に。

「そんな中、転入生でしかもいきなりの特待生、しかもプレートだけが何故か初期なんて生徒は俺があの方の付き人としてやってきた中でも見た事がない。
多分創立日から見てもほぼ初めてだろう、力のある生徒はすぐにあんたに勝負を挑むさ。」

「何故だ?」

「勝負に負ければその時点で敗北者は勝利者に対いて一切の拒否権を奪われる、それがどんな形でついた勝負でも。」

ここまで言ったところで、二人の耳元に悲鳴が届いた。