声を荒げたその質問に、事情をよくわかっていないカミヤは混乱するが学園長は笑顔のままで

「ん…?初めてで記憶を失っているんだ…当り前だろう?」

「ですが…!!」

「今日の話はこれで終わりだ、クラスへは明日ラック君に案内してもらうと良い……出て行きなさい。」

声のトーンが一段低くなり、それ以上言葉を発することなく、ただラックの瞳を見つめる

「っ……」

それだけでラックはもう何も言えなくなってしまった。
頭を下げ踵を返すと半ば強引にカミヤを引っ張り二人は部屋を出ていく。








「………さて、これから賑やかになりそうだ。」

一人残された部屋で、微かな笑い声が小さく響いた。