「あ…そうか、住所も分かんねえんだ。」
カミヤの問いかけにラックが納得したように口を開く。
「ふむ……。」
学園長もしばらく考えていたがやがてあっけらかんと
「ならここの寮を住所にすれば良い、どうせこれから住む場所はここになる。」
「…良いんですか?」
「構わないよ、部屋は余っているからね、今日使った部屋の番号を書いておきなさい。」
そう言われ部屋の番号を思い出す…のは無理だったためラックに聞いた後、どうにか基本情報の入力が終了した。
数分後、書き込みの終わった真っ白なカードは、クリーム色に加工され発行された。
それを見たラックは眼を見張り思わず声を上げる。
「なぜ特待生のカミヤが初期プレートなんですか!?」

