ガサ…ガサ……

「…蛇とかだったらどうしよ。」

食う気無くすよなぁ…等と不謹慎な事を呟きながら腰にあるナイフに手をかける。
あまり私生活で動物を捌く機会のない日本人なら敬遠するかもしれないが、この男にはそれが無いらしい。
腰を浮かせ素早く飛びかかれる体勢になると音の主が何か解るまで静かに待っていた。

一分…

二分……

未知の物に対する警戒と、狩り独特のストレスと緊張で洗ったばかりの額からは再び汗が滲む

音がすぐ近くまで近づき、目の前の草が揺れ茶色の毛が見えた時、カミヤは飛びかかった。

「飯ぃいいいいいい!!!」