「さて…じゃ、打ち込んでくれ。」

「あ、ハイ…。」

機械に備え付けられているキーボードの前に立つと、カミヤはポケットから自分の財布を取り出す。
遅刻しそうでもこれだけは持ってきていたのだ。

財布から自分が元々持っていた身分証を取り出し打ち込もうとした瞬間、それを横から取り上げられる。

「…これは……君の身分証かい?」

「え…?そうですけど……多分、写真自分のだし。」

「……そう。」

学園長はしばらくソレを眺めていたが、すぐにカミヤへと返した。
カミヤはそれを受け取るとそこに書いてあった通りに自分の情報を入力し始める。
そこで一つの問題が発生。

「……俺の現住所って何処になるんですか?」