その後の生活は思い出したくもない。

噂っていうのは不思議なもんで、悪いものほど早く回る。
混乱と絶望と不安に包まれた中、規模が小さい事もあり翌日の昼にはもうすでに村中に広まっていた。

PM14:00
村の長が家に来る。
羽を見るなり俺を殴りつけ、踏みつぶされ、怒鳴り散らされながら頬を叩いた。
どれだけ謝っても、悲鳴を上げても泣き叫んでもそれを止める人は誰もいない。
両親さえも顔を伏してただ謝っている。

気絶していたのか、体中に包帯を巻かれた俺が眼を醒ましたのは、家の外だった。

父親は俺に最低限の荷物が入った袋を渡し、拳を震わせながらたった一言

「出ていけ。」

それだけ伝えると父親は家へ帰り戸の鍵を閉めた。