俺ら亜人の種族では、『天の使い』だとか、『幸福の象徴』とか呼ばれている一つの種族がいる。
写真でしか見た事ないけど特徴である両の背に生える純白の羽が、堪らなく美しくて、華やかで。
『アレになって俺も人の役に立ちたい』

それが当時の俺の夢。




『絶対大丈夫』
『失敗しても、きっと許してくれる』


安易な思い上がりを希望で覆い隠し、両親が寝静まったのを確認すると俺は家の外へ出た。

夢を現実にする為に…。