辺りを包む戦い独特の雰囲気、いつの間にか虫たちの鳴き声はどこかへ消えてしまった。 体中に脂汗を掻いて、首から血を流す男が口を開く。 「……ハァ…フゥ、どうにか追いぬけた…かな?」 「グ……ァ…」 カミヤの命を奪おうとした短刀の刃、それは首を貫通する事なく横から後ろにかけての薄皮を裂くにすぎなかった。 逆に拳をねじ込まれ、呼吸も困難になっている銀髪の男に声をかける。 「若干前かがみだったせいで後ろに下がっても間に合わなそうだったからな…前進させてもらった。」