大凡十分。 たったそれだけの時間に起きた出来事。 道の真ん中に倒れる二人の姿を、異変に気付いた二人が見つけた時には男の姿はもう無く…。 代わりに映っていたのは腹の部分が大きく破れ、黒ずんだ床の上で泣き叫ぶ蛍と 彼女に抱きかかえられ、まるで生気を感じず、抜け殻のように倒れるカミヤの姿だった。