「冗談だよ、ファミレスみたいなとこのがいいか。」 「…ボクもカミヤも特待生なんだから専用レストランに行けるのに…。」 「そんな堅苦しいとこヤだよ。」 五人並んで、他愛のない会話をしながら石造りの歩道を歩く。 まだほんの少しぎこちない。 まだお互いが全部をさらけ出すことは出来ない。 でも今は…このぎこちないながらも穏やかな、『普通』の生活を…もう少しだけ。