「…話はまとまったな?
だが逃げ出したとはいえ便宜上レビィは派閥がまだ残っている。
それの処理が終わるまではカミヤの派閥には入れないからそこは理解しておけ。」
“取り込み”という形になればその下も付いて来ちまうからなとフライヤは言った。
すぐに入れないレビィはやや不満げだったが、実質上特待生二人が在籍する派閥が周りからどういう目で見られるかは眼に見えている訳で、フライヤの言葉はそういう意味での処理が片付いた方が二人の為になると判断した優しさでもあった。
「じゃあ次に……。」
その後もフライヤはこの学園の規則、生活について詳しく説明していった。
特待生にいわゆる教室授業の履修義務は無く、殆ど学園にある依頼をこなす事で単位が貰える事。
特待生でも入れない場所、施設があるという事。
基本的に幹部生以上の生徒は助成金が支給されるため日常生活には困らない事。
この学園は大きく分けて教職員、生徒会、白慈会の三つに別れている事。
「…白慈会ってなんですか?」
「学園長が直接管理しているグループだな、会員人数は少ないが各々に派閥を持っている…まぁ自分の城を持っているから殆ど表には出てこないが。」
「…生徒会は?」
「立候補した生徒が他の学園生徒からの投票で決まる生徒内のリーダーみたいなもんだ、問題を起こした場合大体こいつらが処理する。」
「…教職員ってのは?」

