「ボク…カミヤの従者になりたい…。」

その言葉に一番驚いたのはカミヤ自身だった。

「お前…いいのか?
ラックと違ってレビィは自分の派閥を元々持ってただろ?」

「ボクの派閥にボクの仲間は元々居なかった…それにあの戦いで勝ったのはキミだよ?カミヤ……。」

「………。」

「それに…カミヤが今のままを通すつもりなら……多分戦力は多いほうがいいから…僕がいる事が迷惑じゃないのなら…一緒に居させてほしい……。」

あの日以来、レビィは言葉に本心を隠さないようになった。
相変わらず小さくて、幼くて拙い言葉の羅列。
だがそこに偽りの単語は一つも無かった。
入学時から見ているが、これほど自分のありのままを話すレビィをフライヤは見たことが無い。
そしてそれはカミヤも同じ事。
自分が病院にいる間、レビィに関しての話は嫌というほど聞いて来た。
だが数え切れないほどの悪評に対して、目の前にいるこの子はとても弱々しく、幼い。

付き合いの浅いせいもあって、カミヤにとってのレビィはただ「誰も接して来なかっただけの子供」という印象しか持てないのである。

「…わかった。」

「ん……。」

「でも従者だからって敬語使うなよ?…これからよろしくお願いします、レビィ。」

「…!……うん!!」