「どういう…事ですか?」

「そのままの意味さ、この学園は強さこそ全てだと言っただろう?
本来正規の手続きでこの学園に入学する際、新入生とは皆この白いプレートを渡される。
そして家柄や入学試験の出来、後にある体力測定の成績、それに生徒自身の内臓魔力を合わせて数値化、その総合点数で発行されるプレートの内容が変わるのさ。」

カミヤはその話をしばらく理解できなかったのだが要約するとこうだ。
学園にいる者全てがこのプレートを持っておりそれがそのまま身分を表す証となっている。
多くの生徒は最初最低ランクのプレートだが優秀な生徒は例外もあり、またプレートは年に二回行われる試験でランクを上げる事が出来る。
なお…ランクが上の者は下の者を従わせる事が出来る。

「ちなみにカミヤ君が入る高等部の階級は大きく分けて特待生、幹部生、B、C、Dクラスの六つかな?
細かく分けるともっとあるんだけど時間も遅いしね…自分で体験すると良い。」

「(六つ…?)」

一つ足りないのでは?という質問をしようとしたが、次の説明にそれを遮られてしまった。
一通りの説明をし終わり、大量の資料を渡された後、学園長は目線を再びカミヤへ向け

「最後にカミヤ君の階級についてだけど…キミは特待生。」

「へ?」

呆気に取られたのもつかの間、話は以上だと言って部屋を出て行かせようとする学園長にカミヤは慌てて

「ちょっと待ってください!生徒は最初皆最低ランクからって言ったじゃ」

「例外もあると言っただろう?記憶を失っているからかもしれないが君には資格がある。
最初から特待生や幹部生という生徒も初めてではないしね…下がりなさい。」

混乱するカミヤをよそに、学園長はそのまま部屋から追い出してしまった。