翌日、病院にて

「……うー…ん?」

昨日泣き疲れて眠ってしまったレビィを室内の空きベッドへと運び、自身もぐったりと眠った翌日目を覚ました。
だんだんと習慣になりつつある、部屋の異変を点検するこの沈黙だが今回も問題なしとは言えなかったらしく…

「さて……どこから突っ込むか」

ハァとため息を一つ突いた後、まずは現状を確認する事にした。
とりあえず眠っている間に攻撃を加えられた様子は無いのだが…

「…何故手錠が?」

カミヤの利き腕は猛獣の檻に使われるような太い鎖でベッドと繋がれていた。

「で…」

両足がやたら重いと思い、繋がれていない左手で体にかかっていた敷布団を取り上げてみると、案の定不法侵入者が紛れ込んでいる。

「……ま、いいか。
とりあえずナースコールしよ。」

自分の腹を枕にし、器用に丸まって寝ているレビィを見て苦笑すると、カミヤは呼び出し用のコールボタンを押した。