満月の日に照らされる中、カミヤは正式に入学するに当たり、いくつかの説明を受けることになった。
年齢では大学生なのだがここは実力主義で生徒の年齢制限が無い為、より優秀な人のみ上のクラスへ行ける事。

「そのクラスってのがよく解らないんですが…」

話の途中だったのだが、カミヤはそれを遮り質問をした。

「あぁ…初めてじゃ解りづらいかもね、えーと…あぁ、これだ」

そう言って学園長は、座っていた机の引き出しから取り出した物はテレフォンカードよりも若干大きめのプレート。

「これが何か解るかい?」

テーブルの上に置かれたプレートは真っ白で、触るとセラミックのような冷たい感触がある。
絵や写真は無く右側には何か文字を打ち込むためのスペースがあるのだが…

「…これって生徒の…学生証ですか?」

「正解、まぁ生徒専用では無いけどね、この学園に暮らす者、交流があるものは皆このプレートを持つ事になる。教師や他の職員、商売に来る物までね。」

いわば身分証だと学園長は言った。さらに続けて…

「このプレートは、そのまま持ち主の身分をあらわす事となる。」