-学園内・幹部、特待生用食堂-

「…………。」

「どうしたの…?夕食にはまだ早いけど軽い物くらい食べれるだろう?」

あの後、蛍に別れを告げレビィに連れられるがまま歩いていたカミヤだが、レビィと二人きりにもかかわらずそこにあったのは何てことのない他愛のない会話だけだった。
そして最後に「食事がしたい」と食堂に連れてこられたのだが…

「…ここは何なんだ?」

「…何が?」

地下通路への階段を下り『VIP ONLY』と書かれた扉を開け食堂へと入ったのだがその外装に驚きを通り越してカミヤはドン引きしていた。
地下だからか窓は無く、もともと牢屋かなにかだったのか所々に血や鎖の跡が付いている。
おまけ店員が何故か全員死刑囚のようなフードを被っており当然客は他にいない。

「この学園は元々どこかの城だったらしいからね…今でも敷地の外は町があるし学園内にはよくわからない場所や空き部屋が沢山ある……ここはその内の一つを使って食堂にしたんだ。」

僕以外にもたまに何人か来てるよ、主に夜中だけど。
と言われ再び周りを見渡すのだがどうしてもなじめない。
食堂と言っても妙に狭く細長いL字型に伸びているカウンターが四つ、テーブルは三つ。そして…なぜか食堂内の壁片側が石ではなく曇りガラスのような材質で出来ていた。

「それで…俺に何の用なんだ?」

運ばれた料理には手をつけず、居心地の悪そうにレビィを方を向くとカミヤは持っていた疑問を素直にぶつけた。