「あんた…どこから逃げ出してきた!!?」
ラックが声を荒げるのも当然の事だった。
事件があってからまだ数日、どう考えても傷が完治するとは思えないしカミヤが関与していたとして、そもそも拘束させられているはずである。
「黙れ下等生物が…別に逃げてなんかいない…学園長に傷が治ったら出て構わないと言われただけだ。
昨日のことだし話はもう回ってると思ってたけど?」
「何……?」
ラックの威嚇など一瞥する、というか興味を示さないようだった。
それよりも寧ろ興味の対象は自分を倒した人物…
「……ん?」
視線を感じたその男は、あさっての方向からレビィを見据える。
と、いってもこの男はあの戦いからあまり日が経っていないためなんとなく気まずいようだが…
「久しぶり…というほど時間は過ぎてないけどね……キミに会いたかった…カミヤ。」

