「で…?この人たちはなんなんだ?」

とりあえずお茶くださいと言ったら全員が取りに行ったため、律儀に五つ机の上に並んだ飲み物を啜りながら、カミヤはラックに問いかける。

「いやー…実はアンタとレビィがこの前戦ったじゃん?
二人とも気絶してたから引き分けって事になったんだけどその様子がすぐニュースで流れてさ…無所属なのが学園中に知れ渡っちゃった。」

アハハと苦笑いになりながら答えるラックだが、カミヤはよく解ってないようだった。

「んー…でもそれって噂になってるんじゃなかったの?」

「噂は顔まで解らないからな。」

そこまで言うとようやくカミヤにも理解できたようだ。
再びナース集団に眼を向けるとその目は気味悪いくらい輝いている。
若干気圧されて口をひくつかせると1人背の低いナースが我慢できないように前に出て

「カミヤ様!!あのレビィを倒してくれてありがとうございます!!
ニュースが流れた時一瞬でファンになっちゃいましたぁ!!」

「へ?」

1人が話し始めるともう止まらない。
決壊したダムのように次々と言葉が浴びせられる。
だがそれのどれもが自分に対して好意的なものだった。

「本当にありがとうございました!!」
「あの!プレート交換してください!!」
「あー!!ズルイ!!私もお願いします!!」
「カミヤ様って派閥は作らないんですか?」
「作るのなら是非入会したいです!!なんでもさせてください!!」

「……あいつ(レビィ)そんな嫌われてたんか…。」←カミヤ