不気味な笑みを浮かべながら、レビィは先ほどと同じような風の弾丸を作り出しそれをカミヤへ放つ。
カミヤはそれをかわそうとするが逃げ切れず足が動かず辛うじてガードをするしかなかった。

「ガ…ああ!!」

その衝撃により吹き飛ばされ、悲鳴にも似た叫び声をあげる。
息を切らしながら、立ち上がろうとするも、レビィに腕を掴まれそのまま地面に叩きつけられた。

「何?この前の力はどうしたの?そんなに疲れてる?
…死にたい?でもダメダメ!
自分から死を請うほど、壊してあげるから…。」

至近距離になった事で、長い前髪に覆われたレビィの目をカミヤは初めて見た。
…その目は酷く淀み、気持ち悪いほど嬉しそうで、明らかな殺意が感じられる。
今すぐ逃げ出したい衝動に駆られるも身体に力が入らない、いたるところから出る血が、体中を紅く染める。

「無抵抗…?もしかしてキミってマゾなの?…クスクス…いいよ……じゃあ…。」

レビィは腰のベルトに刺さったナイフを取り出すと、カミヤの胸元を掴み無理やり座らせた。


(…まずい…

意識が…飛ぶ……。

抵抗…できない…。)

失いかけた意識を引き戻すように、レビィのナイフが掌に刺さった。