ガス!!!!
変則のかかと落としのような蹴り技が炸裂すると憲兵の男はそれから動く事は無かった、どうやら気絶してしまったらしい。
しかし間髪入れずに残ったもう一人の憲兵が後ろから棒を振り下ろす。
「っく…!!」
振り下ろされた物が棒だった事と、登校するつもりで履いていた靴が底の固い革靴だった事が幸いした。
サッカーボールキックのように蹴り上げられた足の裏はその広い面を生かして衝撃を拡散し、辛うじて急所への命中を防いだのだ。
「おのれ…!」
自らの攻撃が受け止められた事に腹を立てた憲兵は手に持つ棒の先に手を掛ける。
打撃用の棒には不自然とも言える末広がりの先を勢いよく引き抜くと…
「おいおいマジかよ…一応俺生徒なのに。」
顔を出したのは鈍い銀色に光る刃…中世の時代において、公開処刑に用いられたような長槍が姿を現したのだ。
手に持つものが、捕縛用から攻撃用の武器に変化した事で憲兵の顔に余裕の笑みが浮かぶ。
「フフフ…。」
先ほどよりも振り幅が大きく、そして勢いよく長槍は振り下ろされた。

