それまで何を言っても無反応だったフライヤが、この質問に対してのみ背中をピクッと震わせた。
そして静かに口を開き
「…目的別に集まっているサークルや組合は学園に登録してあるだけでも1000を超えるが…それの元締めになる派閥は20くらいだろうな、それがどうかしたのか?」
冷静な口調だがやはりその話し方に敵意は感じられない。
渡り廊下の両側、ガラス張りの壁から見える林をぼんやり眺めながらカミヤは静かに考えているようだった…そしてニッコリと笑い
「決めました、先生。」
「あ?」
「俺、逃げます。」
「何……?…ゴア!!?」
返事をするより先に、フライヤの脇腹に鈍い痛みが走る。
両手を塞がれているカミヤが放った回し蹴りが、的確にレバーを打ち抜いたのだ。
「!?っ」
「貴様!!」
後ろを歩いていた二人の憲兵が手に持つ棒を勢いよく振り下ろす、だがそれより早くしゃがむとその反動でカミヤは勢いよく後方へ跳ねた。
体を捻らせ、カポエイラのように肩と頭で重心を作ると憲兵の膝を狙ってまたも回し蹴りを放つ、バランスを崩した憲兵の1人はそのまま倒れ受け身を取るよりも先に後頭部を踵が襲った。

